とにかく名だたるアーティストが続々と新作を発表し、同時に若きトラック・メーカーがどんどん出てきたおかげで、もう追い切れない&買っても聴ききれないほどの大豊作だった2013年。
見落としている予感満点ですが、思いつく限りで今年特によく聴いた新譜を紹介します。
とにかくたくさんあって書ききれないので、コメントは3作品のみ笑。
Boards of Canada / Tomorrow’s Harvest
待ちに待った8年ぶりのBOCの新作。
彼らからの影響を公言する、ドリーミーでサイケデリックなアーティストが爆発的に登場した近年。
その始祖はどんなサウンドを打ち出してくるのか…と期待していましたが、蓋を開けてみれば幻想的で、ダークで、不穏で、硬質なダウン・テンポ。
つまりオリジネイターの自信と確信に満ち溢れた、まさにBOCたる所以を存分に発揮した作品になっています。
"Reach for the dead"
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DJ Rashad / Double Cup
ゲットーハウス~ジューク/フットワークと呼ばれるダンス・ミュージックのジャンルを象徴するアーティスト=DJ Rashad。
匂い立つようなソウル・ミュージックのメロディと、ジューク特有の性急なハイハット、攻撃的に乱れ打つキックとベースのうねりが強烈なダンス衝動を呼び起こします。
圧倒的にソウルフルで、ファンキーで、セクシー。とにかく大きい音で、良い音で聴いて欲しい。
"Pass that Shit (feat Spinn & Taso)"
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Merchandise / Totale Nite
モリッシーを彷彿とさせるようなバリトン・ボイスに、背景を甘美に埋めるシューゲイザー・ノイズ、ニュー・ウェイヴ譲りの鋭角のビート。
強引なまでのルーツへの愛情ベース、まさにごった煮のサウンドですが、調べてみたらフロリダで結成されたアメリカ人4人組のバンドなんですね。
パンクとスケートが歴史を作ってきた西海岸からも、こんなバンドが出てくるんだから世界は広大ですね(大袈裟)。
MVを観ると、マッチョで凛々しい典型的なアメリカ白人とサウンドの違和感が凄いです笑。
"Totale Nite"
他には遂に発売された My Bloody Valentine/mbv はもちろん繰り返し聴いたし、Special Request/Soul Music や Disclosure/Settle をヘッドホンで聴きながら、自宅で軽快な(つもりの)ステップを踏んで週末の夜に想いを馳せたり、エレグラに備えて chkchkchk/Thr!!!er や Machinedrum/VAPOR CITY、Factory Floor/Factory Floor を聴きこんでテンションを高めました。
それからジェームス・マーフィーがプロデューサーを務めたArcade Fireの新譜や、Toro Y Moi、The Nationalの新譜、友人から教えてもらった 森は生きている や Rhye も印象的でした。
で、この1ヵ月はなのるなもない/アカシャの唇 と Burial/Rival Dealer ばかりを聴いている・・・といったところでしょうか。
我ながら、例年通りミーハーなセレクトですね笑。
自分が聴いている音楽なんて、世界に存在する豊かな音楽のごくごく一部だと思うと、嬉しかったり寂しかったりで複雑ですね。
とにかく来年は、もっと多くの音楽に触れたいところです。